満天の星空の下で(2009年七夕)

「御主人様、星が綺麗ですね!」
「ええ、綺麗ですね」
 満天の星空を見上げる。
 死者の魂であったり、異世界の影であったり、それぞれに正体は違えど、その美しさに差異はない。
「御茶にしましょうか?」
「はい、御主人様!」
 私達は、星空の下でくつろぐべく、茶器と御茶菓子の準備を始めた。

――ルーツ・永久