永久の身体検査を行ったところ、驚くべき事にアイオーンの系譜に属するダンピールで有る事が判明した。
アイオーンの系譜と人間の間に子供が産まれた場合でも、片親から感染を受けなかった子供は死亡するため、アイオーンの系譜にダンピールは存在しないと言うのがこれまでの定説である。
すなわち、彼女の存在は定説を真っ向から否定するものなのである。
アイオーンの系譜と人間の間に産まれた子供が、生まれた直後はダンピールであり、感染によって完全なアイオーンの系譜になれなかった者は死亡してしまうだけである、と言う説があるが、彼女はこの説を裏付ける様に、他の古術系吸血鬼の系譜に属するダンピールに類似した性質を示している。
この説が正しかった場合、何故、アイオーンの系譜同士の間に産まれた子供であっても感染を受けなければならないのかが疑問になるが、それを論じるのはまたの機会に譲ろう。
……それにしても、そろそろ離乳食は卒業しても良いのだろうか?